35年前のプログラミング学習環境(2)

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前回は、大学時代のプログラミング実習環境についてお話しましたが、今日は私がどうやってプログラミングのスキルを身に付けたかをお話したいと思います。

前回の記事で小樽商科大学では1年生で20%の学生しかプログラミングを習得できなかったとお話しましたが、ほとんどの学生は当時プログラミングが苦手なら簿記や経営学概論、法学概論など別な自分の性に会う必修科目を取れば良いという事で、2度とプログラミングは履修しませんでした。

結局、プログラミングを順調に身に付けていったのは管理科学科という名前のコンピュータ学科を希望する学生で、これは本人の本気度と早期に学科の先輩と親しくなり先輩に教わって行ったからでした。

それにしても、プログラミング基礎『計算機論Ⅰ』の単位習得率が20%というのは、いくら大学とは一人で学ぶところと言っても教官の学生指導への怠慢・努力不足と言えるのではないでしょうか?

やはり、どんな科目でも80%の習得率は有ってしかるべきです。

『計算機論Ⅰ』授業はただテキストを助教授が読むだけなのですが、これが皆目分からないのです。

①「はい、初期値を設定します。初期値は合計に0です。」

②「はい微分方程式の解法の式を記述します。」

③「formatで書式を設定」

④「終わり」

「初期値って何?、なぜ0にするの?」
「なぜ微分方程式はコンピュータが解かないで人間が解いて、解法の式を書かなくてはいけないの?」

要するにイチローや長島の野球指導のようなもので「はい、カーブが来たらこう打つよねえ。できるでしょう~~?ヒットになりま~~~~す。」

と言われているようなものです。

結局最終学年にお情けで就職のために単位をもらいましたが、在学中はプログラミングはまったく分かりませんでした。

こんなに苦手となってしまったプログラミングですが、当時の親友は「別な必修科目を一つ選択すれば良いだけなのに何でそんなにプログラミングに固執するのだ?」と言ってきました。

私は「何となく悔しいからだ。それと商業科の教員になった時必要だからね。」と答えました。

もっとも易しい入門書から入るのが習得のコツ

結局プログラミングが出来るようになったのは卒業して商業高校の教員になって1年目の時です。

商業科の教員は簿記かプログラミングのどちらかのエキスパートにならないと生きていけません。

私と入れ違いで北海道立情報処理教育センターにセンター員として栄転になったベテラン教員の代わりが私との事で職員室にあるべき机は、コンピュータ実習室の準備室に置かれ、来年のプログラミングの授業のために1年間みっちり勉強するように言われました。

簿記はプログラミングに輪を掛けて苦手だったので迷わずプログラミングを選びました。
こうなったら何がなんでも出来るようにならなくてはいけません。

このコンピュータ実習準備室には初めて見るパソコンなるものがありました。

NECのPC-9801です。

私は、中標津に1軒だけある本屋に行きプログラミングの一番易しい本を捜して買って来ました。

『マンガBASIC入門』

という本でした。
マンガの通りにpc-9801を起動し2つの数の足し算のプログラムを打って実行しました。

「動いた!動いたぞ!」

はじめて自力でプログラムを打って正しい実行結果を得た瞬間でした。

プログラムを読解してみると、「大学の授業に出て来た初期値とか変数って、もしかしてこういう意味か?」という思いがわいてきて、載っている本の順番にプログラムを打っては実行し改造すると面白いように期待した結果が表示されます。

まさに、堰を切ったように今までの疑問が一気に何もかも数時間で氷解しました。
ネックとなっていた初期値や変数、実習の仕方が分かれば後は驚くほどプログラミングに知識・技術は身に付いていったのです。

2年目には北海道情報処理教育センターの教員研修『COBOL上級』に派遣され、帰って来た時には全教員の中でプログラミングの実力でNo1となっており、プログラミングの実習で分からない事があると準備室の私の所に聴きに来る生徒達を通してその実力が生徒達に伝わり、学校中で評判となって行ったのです。

これがプログラミングと情報処理を自分の特技にする第一歩だったのです。

 

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