今回は2023年12月時点で世界と日本のソフトウェア制作で使用されているプログラム開発言語のシェアと使用目的について調べてみました。結果は以下の通りです。
世界のシェア。Python、C、C++、Java言語の順番で、これで45.6%を占めます!
オランダのソフトウェア品質調査会社「TIOBE」は、プログラミングの人気を示す指標である「TIOBE プログラミングコミュニティインデックス(通称:TIOBEインデックス」を毎月発表しています。
GoogleやYahoo!をはじめとした検索エンジンで各プログラミング言語がどれほど検索数があるのかを調査し、プログラミング言語の人気度を毎月測っているのです。
TIOBEインデックスによって、2023年8月に発表された最新のランキングは次の通りです。
- 1位|Python(シェア率13.3%)
- 2位|C言語(シェア率11.4%)
- 3位|C++(シェア率10.6%)
- 4位|Java(シェア率10.3%)
- 5位|C#(シェア率7.0%)
- 6位|JavaScript(シェア率3.3%)
- 7位|Visual Basic(シェア率2.6%)
- 8位|SQL(シェア率1.5%)
- 9位|Assembly language(シェア率1.3%)
- 10位|PHP(シェア率1.2%)
札幌WEBプログミングスクールの講座で、この20年間カリキュラムの中核として指導してきたPython、C、C++、Java言語の順番になっていますね。これで45.6%を占めています。
この20年、常に高いシェアを誇ってきたC,C++言語を、基本文法から主な使用目的である家電や自動車などに搭載したコンピュータのプログラム『組込みプログラム』の作り方までを丁寧に指導してきたスクールは、札幌WEBプログラミングスクール以外には定かに見当たりません。
ここ4年ほどでJava言語によるAmazonや楽天のショッピングモール=オンライン販売サイトを制作する仕事を、Python言語によるChatGPTのような生成系AIなどを制作する仕事が追い抜いてしまいました。
Python言語は万能なので、Javaで作る、データベースを操作する楽天のような『WEBサーバーシステム』を制作するのにも使用されているようです。
ところで。この結果を見るとプログラミングスクールへの入会を検討されている方は、「あれ?多くのプログラミングスクールで勧めてくるRuby言語はどこに行ったの?」と思われるかもしれません。
Ruby言語は何と20位前後なのです(参照ページ)。
国内でのシェアを見てみましょう。
国内でのシェアを見てみましょう。色んな企業が順位を発表して結果はまちまちですが、恐らく最も信頼できるであろう日経クロステックのアンケート調査『プログラミング言語利用実態調査2023』を見てみましょう。
調査期間は2023年9月21日~10月18日。358人から回答を得たそうです。
VBAがかなり人気ですね! 事務や総務で使用する会計や商品管理、社員管理などのシステムをどの言語より簡単に作れるExcel VBA 、Access VBAは札幌WEBプログラミングスクールでも人気講座です。
ここでも、プログラミングスクールへの入会を検討されている方は、「あれ?Ruby言語が11位?PHPが9位って?嘘でしょう?他のプログラミングスクールでは凄く勧められるのに」と思われたのではないですか?
「異業種からプログラマとして就職するにはRubyですよ?それかPHPですよ!」とほとんどのプログラミングスクールの無料相談会で勧められましたよね!(笑)
実はRubyは10年前でも関東圏でのシェアは5%。近畿では1%未満で、非常に求人が少ないのです。
しかも、困ったことに、SNSやショッピングモールシステムを作るJavaやPHPがSQL文というデータベース操作標準言語でオーソドックスにMySQLやオラクルなどのデータベースソフトを操作するのに対し、国産言語のRubyだけは「SQL文は難かしく面倒なので拒否します」という、合理的でない開発手法を採用しているので、Rubyを学んでもJavaやPHPでのシステム開発ができないのですね。
では、なぜこの10年間、多くのプログラミングスクールでRuby講座を推奨してきたのか?
はっきりとした理由は分かりませんが、恐らく、Javaでの本格的なシステム開発方法を初心者に指導する腕や経験に乏しい後発スクールでは、文法が簡潔で教えやすく、生徒さんがスクールで教材として用意したオンライン教材を一通り実習したら「システムを作れるようになったのかな?」というおぼろげながらの実感を得やすい。ということがあるのだと思います。
PHPもJavaより文法が簡単で、個人でFacebookのようなシステムを作るにはJava言語より向いているという理由からでしょう。
Javaは楽天やAmazonなどの大規模システム開発に向いているので。
それとスクールの母胎となるソフトウェア制作会社がRubyでシステム開発をメインとしているという事情もあるのかもしれません。
PHPでの仕事は、世界のホームページの約半数が制作のために使用してるWordpressの改造が多いと思いますが、「他言語に押されライフサイクルは尽きつつある」という関係者の見方もあるようです。
札幌WEBプログラミングスクールでは『Java基本+応用(WEBサーバー構築)講座』を修了した生徒さんにPHPでシステム構築をする方法を文法の基礎から学べる教材をDVDでお渡ししており、卒業制作の『家庭教師派遣業の社内掲示板システム』を制作する課題はJavaかPHPの好きな方を選んで制作していただいております。
Javaが理解出来ればPHPは何の問題もなく理解して利用できるので、どの生徒さんも何の支障もなく完成させています。
Javascriptが強いのは、ホームページ制作で、コンピュータグラフィクスを利用したりという動きのあるページを作るのに利用されるからですが、これもJavaをマスタすれば、文法書を用意するだけで簡単に使用できるようになるため、札プロでは特別講座を用意しておりません。